フランス・ブルゴーニュのワイン使節団との交流報告

左1人目フロリアン・ウンベール氏(BVVディレクター)、左端小山隆彦氏(財務省関税局員、兼通訳)
去る6月5日、世界を代表するワインの産地ブルゴーニュ地方から道内ワイナリーの視察と学術講演等を行う目的でワインの分野における公益団体「Pôle Bourgogne Vigne et Vin(略称BVV)」の3名が来道し、札幌日仏協会との懇親会が催されました。
来道直前になって、「フランスと友好を深める札幌日仏協会との懇談の場を設けられないか」と道庁を通じて要請があり、古野会長ご夫妻のご尽力によって急きょ、実現しました。
協会側からは古野会長ご夫妻と理事長の私(加藤)、前会長兼理事長の江口顧問、吉田事務局長の5人が出席しました。一方、フランス側の参加者はブルゴーニュ地方の中心都市ディジョンとその近郊でブドウ栽培から醸造に関する一連の研究、指導や生産者育成活動に携わる第一人者です。
道庁近くのフレンチレストランを会場に、ワインを通じて和やかに懇談する中、彼らからは北海道で生産が拡大するワインの質の高さについて、称賛の声が挙がっていました。
フランスでは、気候変動に伴い将来的にはワインの生産を持続することに対する懸念の声が高まっているといい、今後は世界の生産地と「競争」ではなく「協調」をと訴えていたのがとても印象に残りました。
(理事長・加藤利器)
函館日仏協会の10月例会に参加して理事長 加藤利器
函館は幕末の開港以来、欧米やロシア、中国など、海外に開かれた港町として発展してきました。フランスと日本の長い交流の歴史もここ、函館から始まったのです。
津軽海峡を望む西部地区。外国人墓地の近くにある日蓮宗・実行寺(じつぎょうじ)の境内には『日仏親善函館発祥記念碑』が建立されています。
1855年にフランス船が難破し、ときの箱館奉行が人道的な見地から同船の寄港、乗組員の上陸を許可、実行寺の住職らが全力で介抱に当たって祖国帰還に力を尽くした旨が書かれています。
この石碑の建立に奔走したのが、函館日仏協会でした。
- 日仏親善函館発祥記念碑
- 記念碑銘文
道内には、わたしたち札幌日仏協会より歴史の古い函館日仏協会があるのを皆さんご存知でしょうか。函館はフランスに開かれた窓、文化を繋ぐ架け橋でした。その函館に道内初の日仏協会が誕生したのは、札幌より6年早い1983年5月のこと。フランス料理店の道内発祥である五島軒(1886年創業。建物は道内初の国登録文化財に指定)に事務局を置き、平成天皇・皇后(現在の上皇・上皇后)が滞在した歴史ある広間を会場に、月1回の例会を欠かさず開いてきたのです。函館の会員の皆様の熱い思いが伝わってきます。
現在の会長は五島軒の会長でもある若山直(わかやま・なお)さんです。若き頃、フランス中部の都市ヴィシーでコックの修行をし、フランス語はぺらぺら。函館きってのフランス通で知られています。
わたしは、かつて北海道新聞の記者として函館に勤務した経験があり、若山会長はじめ、お父様(故若山徳次郎氏)にも取材させて頂きました。わたしが札幌日仏協会の理事長に就任したのを聞いて、「10月28日に開催する10月例会へぜひ」とご招待がありました。函館と札幌の両協会の交流は、これが初めてとのことで、喜んで参加させてもらいました。
当日は午後6時半から、さきほどお話しした由緒ある大広間で開会となり、まず冒頭の40分間を頂戴してミニ講演を行いました。
札幌日仏協会の活動状況やアリアンス・フランセーズの講座内容などについて説明した後、今年発刊した拙著『赤いテラスのカフェから~フランスとアイヌの人々をつなぐ思索の旅』の中から、フランス東部ブザンソンで発見された「夷酋列像(いしゅう・れつぞう」(蠣崎波響作)のミステリーについて話を続けました。
なぜ松前の秘宝ともいえるアイヌ指導者の連作肖像画(11枚)が海を超え、フランスの地方都市に渡ったのか。歴史好きの函館の皆様の関心は極めて高く、映像を交えた講演を熱心に聞いて下さいました。
この日の参加者は20人でしたが、会員の一人、立憲民主党の逢坂誠二さんも東京から駆け付けてくれました。わたしは若い頃の3年間、道新倶知安支局に勤務し、当時、ニセコ町役場に新人として入ってきた逢坂さんと知己を得ました。スキーを教えてもらったり、一緒にお茶を飲んだり、お酒を飲んだり…。まさに40年来の仲です。ニセコ町長を経て、いまや天下国家を論じる衆院議員となりましたが、わたしの講演のために(これはリップサービスです!)函館に戻ってきてくれた逢坂さんとの再会は、まさに日仏協会が取り持つ不思議な縁だと感じました。
また、例会では会員の皆さんが近況を報告する時間も設けられており、この日は、協会理事で画家の佐々木慶一さん(パリ国立高等美術学校に留学経験)が、クリムトを彷彿させる最新の作品について自ら解説し、話題を集めておりました。
例会の最後には、皆さんとの記念写真に収まりました。
今回の交流を機に、今後とも函館日仏協会との関係を強化していければ幸いです。会員の皆様のご理解が得られるなら、来年以降、年間行事の中に位置づけるとともに、まずは返礼として若山会長を札幌にお招きして、函館の日仏交流の足跡についてお話し頂く機会をつくりたいと思います。
函館では年間12回の例会を開催しております。11月はボジョレーを飲む会、12月はクリスマス例会、1月はニューイヤー・コンサート(新年会)…と続きます。趣向を凝らした催しが次々と。手作り感が溢れ、楽しく、そして親密な会合です。
わたしたちも函館から学ぶことが多くあると強く感じて、札幌に戻りました。
札幌日仏協会/アリアンス・フランセーズ 2020年度総会・懇親会
2月21日予定通りメルキュールホテル札幌において今年度の総会および懇親会が開催され折からのコロナウィルス感染拡大にもかかわらず例年通りの規模で開催された。19年度の活動・会計報告のあと新年度の活動計画と予算案が拍手をもって承認・可決された。そして事務局長より中村会長の任期半ばでの退任の報告がなされると、落胆の嘆息の後満場の拍手が続き13年の長きにわたるご貢献に対する謝意が表明された。その後の懇親会でも会長とのツーショットを求めてのフラッシュと労いの言葉が引きも切らずだった。
- 中村会長13年間ご苦労様でした。
2022年 第14回『パリ祭記念』ペタンク大会
ご挨拶とお礼
初めまして、札幌ペタンク協会会長の中村と申します。
本日は、例年フランスの「革命記念日」(le quatorze juillet)に因んで札幌で開催しております「パリ祭記念ペタンク大会」についてご紹介させていただきます。
本年も、西区の「農試公園屋外コート」で7月10日(日)に開催いたしました。ところが、今回は当日の雨模様に加え参議院議員選挙、コロナ禍の拡大などの影響で、予想外に低調な大会となりました(近年にないことで、関係者一同、軽いショックを受けました)。
- 参加者記念写真
そうした中、大会を盛り上げてくれたのは、お祭りイベントに相応しく、おじいちゃんと参加していた小学5年の皆川広登(ひろと)君でした(写真参考)。広登君は、ペタンク協会が準備したジュニア用ボールを身体いっぱい使って投げ、そのナイスショットで何度も観客の皆さんから拍手をもらっていました。来年は、更なる成長の姿を見せてくれるのでは、と今から楽しみにしています。
- 優勝カップ
- 優勝チーム阿部
今回、日仏協会新理事長に就任されました加藤利器氏より両協会、手を携えて互いの発展に努力しましょう、との力強いお言葉を頂きました。微力ながら、札幌ペタンク協会もフランスのスポーツ文化隆盛のためにお役に立てればと思っております。例年、多大のご支援を頂いていることにお礼申し上げますとともに、フランス発祥の球戯発展のためにも、是非、来年の「パリ祭記念ペタンク大会」には多数のご参加を頂けますよう、お願い申し上げます(特に「アリアンスフランセーズ」の生徒の皆さんには、実際に鉄球を手にし、さまざまな戦略を体験して「エスプリ フランセ」(esprit franҫais)に触れられることをお勧めします)。
最後になりましたが、日仏協会の今後益々のご発展をお祈りいたします。
2022年パリ祭の夕べ トークイベント・懇親会
2022年6月8日~9日 フィリップ・セトン駐日フランス大使、ステファンヌ・マルタン文化参事官他一行来道
フィリップ・セトン駐日フランス大使、ステファンヌ・マルタン文化参事官他一行が来道、古野重幸在札幌フランス名誉領事と共に、札幌・岩見沢・白老を訪問されました。
- 岩見沢新産業支援センター視察
- 秋元札幌市長表敬訪問
- 札幌商工会議所 勝木副会頭と面談
- 北海道総合研究機構 小高咲理事長(札幌日仏協会/アリアンス・フランセーズ会長)と面談
- 札幌アリアンス・フランセーズ視察
- 古野重幸在札フランス名誉領事主催夕食会
- 鈴木北海道知事表敬訪問
- ウポポイ視察